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『不動産フォーラム21』 今月の表紙

(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。

2009年1月号 2009年2月号 2009年3月号 2009年4月号
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  ((公財)不動産流通推進センターのウェブサイトへ)

2009年12月号 有楽町イトシア

『不動産フォーラム21』2009年12月号表紙

霞が関の官庁街、丸の内のオフィス街、銀座の繁華街といったわが国を代表するそれぞれの街を結ぶ東京都心の枢要な位置にあるこの辺りに対して、駅前整備を目的とする都市計画が決定されたのは戦後間もない1947年のことだった。さらに62年には新幹線計画に伴う計画変更と駅前広場整備事業の決定がなされるなど、早くから都市基盤の充実が望まれていたにもかかわらず、その後は東京交通会館の建設や一部の街路が整備されたにとどまり、長らく多くの各種整備計画が手つかずの状況にあった。
そうしたなか、ようやく1980年になって「有楽町駅前市街地再開発事業」が都市計画決定され、85年に再開発準備組合が結成された。以来約30年という歳月を経て、2007年10月に新生「有楽町イトシア」として半世紀に及んだ計画が結実した。
有楽町イトシアの名称は、「愛しい+ia(場所を表す名詞語尾)」からつくられたもので、来街する人たちや利用する人たちにとって“愛しい街”になること」を願って命名されたと聞く。
そうした「愛しさ」は、100mを超す超高層ビルの圧迫感を和らげる外壁面の丸みやガラスとPC版のカーテンウォール※)による組み合わせ、従前の車両交通の動線を大幅に変更することで実現した歩行者優先のプラザ的な駅前広場、高層棟と低層棟の間に設けられた高さ約25.5m、幅約5.5mの快適な貫通通路(地区施設)などに表れている。

有楽町イトシア

map

around the site

物件名称 : 有楽町イトシア
          (有楽町駅前第一地区第一種市街地再開発事業)
用  途 : 事務所、店舗、駐車場
所  在 : 東京都千代田区有楽町二丁目7番1号
竣  工 : 2007年10月
敷地面積 : 6,808.12㎡
延床面積 : 76,466.87㎡
階  数 : 地上21階、地下4階、塔屋1階
高  さ : 107.78m
建築主 : 有楽町駅前第一地区市街地再開発組合
設  計 : 株式会社三菱地所設計

写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント 建築設計本部開発企画グループチーフプランナー
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)

※)カーテンウォール(curtain wall) : カーテンのように軽くて吊るされているような壁という意味で、建物の荷重を直接負担しない非耐力壁のこと。直訳して「帳壁」ともいう。主に外壁について用いられる言葉で、同様に非耐力壁である間仕切り壁をカーテンウォールとはいわない。高層建築の普及に伴い技術開発が進み、デザインの自由度も高まっている。構造躯体への荷重負担が軽減されるとともに、部材を工場生産することにより工期も短縮される。また、高所での作業を減らすことが可能となり、仮設足場も不要になるなどのメリットがある。

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