『不動産フォーラム21』 今月の表紙
(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。
『不動産フォーラム21』最新号の内容は…
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2013年2月号 東京スカイツリー&イーストタワー
東京スカイツリーが昨年5月に開業してから、この世界一の高さを誇る電波塔がメディア等で話題に上らない日は無いと言っても過言ではない。
高きものへの憧憬というか、あくなき挑戦というべきか。「バベルの塔」の話に象徴されるように、人類は太古の昔から、その時代、時代の技術の粋を集め、これを続けてきた。全高634mは、今日におけるその結実である。後には、広州塔(中国)やCNタワー(カナダ)※)などが続く。
高さばかりに眼がいく東京スカイツリーだが、1、2階は東西約400mに及ぶプロムナードが、南側の北十間川沿いの親水公園と一体となって展開し、屋内に入れば全階で300を越える店舗が軒を連ねる。東西の敷地の両端から大階段でアプローチする4階が地面の延長として捉えられており、展望台へのメイン出発階にもなっている。
つまり、これらはヨコにもタテにも広がる「東京スカイツリータウン」として、広さ約3.69haのひとつの新しい街を展開しているのである。それは、電波塔「東京スカイツリータワー」、商業施設「東京ソラマチ」、オフィス施設「東京スカイツリー イーストタワー」という主に3つの施設から構成され、水族館やドームシアターなども併設されている。まさに、ひとつの街である。
そうしたなか、オフィス施設イーストタワーは羽田空港へ42分、成田空港へ59分というアクセスの良さと、4路線2駅直結が最大のセールスポイントである。
物件名称 : 東京スカイツリー イーストタワー
所 在 : 東京都墨田区押上一丁目1番2号
用 途 : 事務所、店舗、駐車場
竣 工 : 平成24年2月
敷地面積 : 約36,844㎡(全体)
延床面積 : 約229,238㎡(全体)
高 さ : 約158m
階 数 : 地上31階、地下3 階
事 業 主: 東武鉄道
設 計 : 日建設計
写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント 執行役員 事業企画統括部長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)
※広州塔(中国) : 全高(尖塔高)600.0m、中国広東省広州市海珠区の赤崗塔近くの珠江海岸にある塔。竣工は2009年9月。
※CNタワー(カナダ) : 全高553.33m、カナダのトロントに位置する通信と観光用の塔。CNとはCanadian Nationalの略。竣工は1976年。
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