『不動産フォーラム21』 今月の表紙
(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。
『不動産フォーラム21』最新号の内容は…
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2013年9月号 グランフロント大阪
かつて「梅田北ヤード※)」と呼ばれた大阪駅北側の貨物コンテナヤード跡地(約24ha)は大阪最後の一等地と言われ、その再開発計画の歴史は1990年前後にまで遡る。その後、2002年の「大阪駅北地区国際コンセプト」コンペの実施、2004年の大阪市による基本計画の策定などを経るなかで、UR都市機構が施行する土地区画整理事業によって基盤整備を進めるなど、再開発計画は着実に実施に移されてきた。
今春までに竣工・開業した「グランフロント大阪」は、その先行開発区域(約7ha)に建つ建物の総称である。先行開発区域は、賑わいと交流の拠点「ふれあいのゾーン」のAブロック、新産業の創造や未来生活の提案の拠点「ナレッジキャピタル・ゾーン」のBブロック、格調高い街並みを形成する「よそおいのゾーン」のCブロックからなる。
Aブロックには、乗降客250万人/日の大阪駅・梅田駅に直結する大阪北口広場「うめきた広場」と多目的ホール「うめきたシップ」、店舗とオフィスの「南館・タワーA」がある。Bブロックには、ナレッジをコアとした「北館・タワーB」とホテルやサービスアパートメントで構成する「タワーC」が建ち、そしてCブロックには緑地公園を挟んで、高層分譲住宅の「グランフロント大阪オーナーズタワー」が建つ。
うめきた広場を起点とする延長約500mの「創造のみち」(幅員6m)が、吹き抜けなどを介して南館から北館を貫き、見通しの良い商業空間を展開している。
物件名称 : グランフロント大阪
所 在 : 大阪府大阪市北区大深町
用 途 : 南館・タワーA 事務所、店舗、ショールーム
北館・タワーB 事務所、ナレッジキャピタル、店舗
タワーC ホテル、サービスアパートメント、事務所
オーナーズタワー 共同住宅
竣 工 : 平成25年2月〜4月
全体敷地面積 : 約47,900㎡
全体延床面積 : 約568,000㎡
高 さ : 約154m〜180m
建 築 主 : NTT都市開発、大林組、オリックス不動産、関電不動産、
新日鉄興和不動産、積水ハウス、竹中工務店、東京建物、
日本土地建物、阪急電鉄、三井住友信託銀行、三菱地所
全体総括 : 日建設計、三菱地所設計、NTTファシリティーズ
写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント 執行役員 事業企画室長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)
※)梅田北ヤード : 2011年11月号の本欄参照。
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