『不動産フォーラム21』 今月の表紙
(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。
『不動産フォーラム21』最新号の内容は…
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2010年5月号 アーバンドックパークシティ豊洲
月島から晴海通りを通り、春海橋を渡ると右手に180mの超高層マンション、アーバンドックパークシティ豊洲がこの一帯のシンボルとしてそびえ立っている。
この辺りは昭和6年から昭和12年までに埋め立てが進められ、昭和14年から石川島播磨重工業の造船工場として操業されていた。しかし、平成3年に造船工場が横浜へ移転することになり、そこから豊洲地区の本格的な再開発が始まった。
パークシティ豊洲の特徴はその土地の利便性と魅力的な周辺環境にある。銀座から約3㎞の好立地にあり、さらに隣接して開発された大規模商業施設「アーバンドックららぽーと豊洲」とは地下1階で連結されており、入居者は雨に濡れることなく買い物ができるようになっている。また海辺空間の魅力を活かし、隣接する海上公園等と一体的に外構空間が整備されており、そのほとんどは公開空地※)となっている。これらの魅力的な環境の創出にあたっては、早い段階からまちづくり協議会が結成され、「まちづくりガイドライン」のもとに地区全体で一体的な計画が進められたことが大きく貢献した。
なお、豊洲地区は2010年5月現在、開発が一段落したことで、40階以上の超高層マンションが計6棟竣工し、約2万2,000人が住む新しい街となった。
物件名称 : アーバンドックパークシティ豊洲
用 途 : 住宅、店舗、保育所、診療所
所 在 : 東京都江東区豊洲二丁目五番地
竣 工 : 2008年3月
敷地面積 : 28,900.05㎡
建築面積 : 計14,657.58㎡
(タワーA 7,609.01㎡、タワーB 5,600.60㎡、コートC 1,447.97㎡)
延床面積 : 計191,065.71㎡
(タワーA 121,951.43㎡、タワーB 63,551.57㎡、コートC 5,562.71㎡)
階 数 : タワーA地上52階地下1階、タワーB地上32階地下1階、
コートC地上7階地下1階
高 さ : タワーA 179m、タワーB 115m、コートC 26m
建築主 : IHI、三井不動産レジデンシャル
設 計 : 三井住友・鹿島建設共同企業体
写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント 建築設計本部開発企画グループチーフプランナー
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)
※)公開空地 : 狭義の「公開空地」は、建築基準法の総合設計制度(第59条の2)に基づいて設けられる歩行者が日常自由に通行又は利用できるオープンスペースのこと。この制度によれば、敷地内に「公開空地」を設け特定行政庁の許可を得ることで容積率制限や斜線制限、絶対高さ制限の緩和を受けることができる。
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