ホーム > 『不動産フォーラム21』 今月の表紙(2010年8月号)
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『不動産フォーラム21』 今月の表紙

(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。

2010年1月号 2010年2月号 2010年3月号 2010年4月号
2010年5月号 2010年6月号 2010年7月号 2010年8月号
2010年9月号 2010年10月号 2010年11月号 2010年12月号
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  ((公財)不動産流通推進センターのウェブサイトへ)

2010年8月号 ブリーゼタワー

『不動産フォーラム21』2010年8月号表紙

「環境との共生」。それがブリーゼタワーの特徴だ。環境建築で知られるドイツ人アーキテクトを起用し、様々な省エネ方策により環境負荷を低減する「グリーンビルディング」を実現している。
なかでも最も象徴的なのはダブルスキンファサードによる自然換気システムである。これは外装の全面を二重のガラス構造とし、内外のサッシ間に日射を遮蔽するブラインドを設置するもので、発生する熱がオフィス空間に影響を及ぼす前に煙突効果によって外部に排出されるというしくみだ。これにより超高層ビルでありながら外気を取り入れることで自然換気が行われている。建物名称である「ブリーゼ」とは英語でそよ風を意味するbreezeをもとにした造語であり、その風はこの建物のシンボルともなっている。
このほかにも、屋上緑化、グリーンウォール、太陽光発電システムなどにより総合的に環境負荷の低減に取り組んでおり、環境と共生する次世代ビルが実現した。
こうした環境への貢献は、指定を受けた都市再生特別地区※)においても相応に評価され、1,500%もの高容積を獲得している。

ブリーゼタワー

map

bloc plan

建物名称 : ブリーゼタワー
用  途 : オフィス、劇場、店舗
所  在 : 大阪府大阪市北区梅田2 - 4 - 9
竣  工 : 2008年7月
敷地面積 : 5,291㎡
建築面積 : 3,621㎡
延床面積 : 84,749㎡
階  数 : 地上34階地下3階
高  さ : 175m
建築主 : サンケイビル、島津商会
設  計 : 三菱地所設計、クリストフ・インゲンホーフェン(デザインアーキテクト)

写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント 土木設計本部開発企画部長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)

※)都市再生特別地区 : 都市再生特別措置法により設けられた地域地区。都市再生緊急整備地域のうち、都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る特別の用途、容積、高さ、配列等の建築物の建築を誘導する必要があると認められる区域について、都市計画に都市再生特別地区を定めることができる。都道府県が都市計画の手続きを経て決定するが、都市開発事業者による提案が可能とされている。誘導すべき用途(用途規制の特例が必要な場合のみ)、容積率の最高限度(400%以上)及び最低限度、建ぺい率の最高限度、建築面積の最低限度、高さの最高限度、壁面の位置の制限を、既存の用途地域等に基づく規制にとらわれずに定めることができる。(「今月の表紙」2009年3月号より再掲。都市再生特別地区は、平成22年3月5日現在、49地区となっている。)

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