ホーム > 『不動産フォーラム21』 今月の表紙(2014年5月号)
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『不動産フォーラム21』 今月の表紙

(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。

2014年1月号 2014年2月号 2014年3月号 2014年4月号
2014年5月号 2014年6月号 2014年7月号 2014年8月号
2014年9月号 2014年10月号 2014年11月号 2014年12月号
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 『不動産フォーラム21』最新号の内容は…
  ((公財)不動産流通推進センターのウェブサイトへ)

2014年5月号 中之島フェスティバルタワー

『不動産フォーラム21』2014年5月号表紙

堂島川と土佐堀川に挟まれた東西約3㎞の中州—中之島は、江戸時代から大阪の政治、経済、文化を牽引してきた地であり、豊かな水と緑に溢れた「水都・大阪」を象徴する場所である。
「中之島フェスティバルタワー」はその中之島に、朝日新聞社が入るビルや「音楽の殿堂」と称された旧フェスティバルホールの建替えによって誕生した。都市再生特別地区※)の指定を受け、容積率1,600%が認められたこのタワーは、関西の経済と文化を未来へ繋ぐフラッグシップタワーとして、中之島最大の商業集積(約4,400㎡)と2,700席のホール等を擁する大規模複合ビルである。
記憶の継承をテーマに、旧ホールのレリーフや、旧朝日新聞ビルの円弧を描く煉瓦壁がデザインに踏襲され、外観が非常に特徴的な建物であるが、ここで特筆すべきは最新の建築技術にある。中間階に設けられた巨大立体トラス構造「メガトラス」は、高さ約200mに届く高層オフィス階の大荷重を、低層階外壁側の大柱に流すことで、低層階ホールの大空間の確保を可能とした。また、阪神・淡路大震災の1.5倍の地震動に耐え得る中間免震層、地の利を活かした河川水利用冷暖房システム、旧ホールの響きをさらに深める音響システムなどが導入され、これら最新の技術を通してこの地の文脈に沿った調和が図られている。
2017年には、このタワーの隣に、オフィス、ラグジュアリーホテル、美術館を内包する姉妹棟(高さ約200m)が竣工予定である。これら2棟は日本一の高さを誇るツインタワーとなり、「水都・大阪」の次代を牽引することだろう。

中之島フェスティバルタワー

before

after

所  在 : 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号
用  途 : 劇場、事務所、店舗、自動車車庫
竣  工 : 平成24年11月
敷地面積 : 約81,506.09㎡
延床面積 : 約145,602.26㎡
高  さ : 約200m
階  数 : 地下3階、地上39階
事 業 主 : 朝日新聞社
設  計 : 日建設計

写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント  執行役員 事業企画室長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)

※)都市再生特別地区 : 都市再生特別措置法に基づいて指定された都市再生緊急整備地域内において、既存の用途地域等に基づく用途、容積率等の規制を適用除外とした上で、自由度の高い計画を定めることができる都市計画制度。都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る必要がある区域を対象とする。都道府県が都市計画の手続を経て決定する。提案制度により、都市開発事業者が提案することも可能。

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