ホーム > 『不動産フォーラム21』 今月の表紙(2015年1月号)
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『不動産フォーラム21』 今月の表紙

(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。

2015年1月号 2015年2月号 2015年3月号 2015年4月号
2015年5月号 2015年6月号 2015年7月号 2015年8月号
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2015年1月号 ダイビル本館

『不動産フォーラム21』2015年1月号表紙

1925年に建てられ2009年までこの地にあった旧ダイビル本館は、旧京都駅などの設計で有名な建築家・渡辺節の手によるネオロマネスク様式※)の名建築であった。全面焦げ茶色のレンガ張りで要所にさまざまな彫塑が施された外観が出色で、とりわけ中央玄関上部のアーチに立つ「鷲と少女の像」が印象的だった。
そうした旧ビルが有した象徴性を新ビルにいかに承継するかが大きなテーマだったことは想像に難くない。低層部の外装には旧ビル解体時に手作業で取り外した約18万個のレンガを再利用し、また石柱や石像などの多くの石彫刻も洗浄・補修の上、再利用している。もちろん、件の「鷲と少女の像」もちゃんと新ビルの中央玄関に復元された。
さらに、旧ビルの窓の配置を変更せずに階高だけを現代の設計基準に合うように8層だったフロア構成を6層とすることで、旧ビルの外観の印象を変えないようにした。建物内部も床材の一部に旧ビルのタイルを再利用するなどして、かつてのエレベーターホールをエントランスロビーとして再現している。
こうして、旧ビルの歴史を新ビルに承継することに成功したダイビル本館の竣工で、同社が関西電力・関電不動産とともに進めてきた中之島3丁目共同開発が一応の終息をみる。敷地西側に設けられた「中之島 四季の丘」(約3,300㎡)が、当ビルや関電ビルディングを堂島川の遊歩道とデッキで繋げており、さらには今後整備が計画されている大阪市近代美術館ともネットワークする予定で、過去ばかりでなく未来にも繋がっていく。

ダイビル本館

Map

Block Plan

所  在 : 大阪市北区中之島3丁目6番32号
用  途 : 事務所、店舗、駐車場
竣  工 : 平成25年2月
敷地面積 : 約8,579㎡
延床面積 : 約48,198㎡
高  さ : 約108m
階  数 : 地下2階、地上22階、塔屋2階
建 築 主 : ダイビル、関電不動産
設  計 : 日建設計

写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント  執行役員 事業コンサルティング本部副本部長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)

※)ネオロマネスク様式 : ロマネスクは、10世紀末から12世紀にかけて西ヨーロッパに広まった中世建築様式。ネオロマネスクはロマネスク建築に着想を得た19世紀後半以降に見られる建築様式で、ロマネスク・リヴァイヴァルとも呼ばれる。「よく見られる特徴としては、丸いアーチ、窓の上の半円アーチ、蛇腹層(壁面の帯状の層)がある。本来のロマネスク様式に比べると、アーチや窓の装飾は単純化されている。」(ウィキペディア)

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