ホーム > 『不動産フォーラム21』 今月の表紙(2015年11月号)
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『不動産フォーラム21』 今月の表紙

(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)編集・発行(発売:(株)大成出版社)の月刊誌『不動産フォーラム21』では、2009年1月号より、表紙及び表紙裏において、特徴のある都市開発プロジェクトを取り上げています。ここでは、その内容を転載するとともに、写真の別カットなども加えてご紹介します。

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2015年11月号 KIRARITO GINZA (キラリトギンザ)

『不動産フォーラム21』2015年11月号表紙

その建物はキラキラと輝いている。昼には、ガラスのファサードが太 陽の光を反射して、まるでダイアモンドのようにきらめく。夜には、施設内の照明が銀座の中央通りに輝きを放ち、華やいだ雰囲気を醸し出している。昼夜だけでなく朝や夕方など他の時間帯によっても、また京橋側もしくは銀座側など建物に臨む位置によっても、ファサードの表情はさまざまに変化する。いずれにせよそのきらめきは「キラリトギンザ」の名にふさわしい。
ファサードはダイアモンドのブリリアントカットをモチーフとしたそうだ。屏風のように縦折れに組まれたガラスが、角度によって異なる光の反射を生み出す。また、ファサードに一部存在する「抜き」にも目を引かれる。4階部分には100㎡ものオープンテラスが計画されており、銀座では乏しい自然空間の創出にも寄与している。2層に吹き抜けた軒天井にはステンレスが鏡面状に貼り込まれ、オープンテラスの人影や緑が映り込む。下の通りを歩く人々からも、中空における賑わいや憩いの雰囲気を感じ取れる粋な計らいだ。
東京駅周辺では、大規模な再開発の進むエリアが多数存在する。中でも日本橋・八重洲・京橋といったエリアは、キラリトギンザが建設された銀座一丁目によって、銀座エリアと結び付けられることになる。キラリトギンザは、複数のエリアの結節点に新たな賑わいを創出するという意味においても、また高級店舗がひしめく銀座においてそれらに負けるとも劣らない新たなランドマークとしても、特別な存在感を発揮することになるだろう。

Map

Block Plan

物件名称 : KIRARITO GINZA( キラリトギンザ)
所  在 : 東京都中央区銀座1- 8-19
主要用途 : 店舗(物販店舗、飲食店舗、その他サービス店舗)
竣  工 : 平成26年10月
敷地面積 : 約1,323㎡
延床面積 : 約16,581㎡
高  さ : 約66m
階  数 : 地下3階・地上12階
建築主 : 合同会社 ジーケージョン※)
設  計 : 浅井謙建築研究所

写真・図版・文 大場雅仁
㈱東急設計コンサルタント  執行役員 事業コンサルティング本部副本部長
(技術士・土地区画整理士・再開発プランナー)

※合同会社ジーケージョン : KIRARITO GINZA は、オリックス不動産とエリオットマネジメント(アメリカのヘッジファンド)の特別目的会社・合同会社ジーケージョンにより開発された。2011年11月に土地を取得して開発を進め、2014年10月に竣工・オープンしたが、2015年8月にはアゼルバイジャンの政府系ファンド・SOFAZ(アゼルバイジャン国家石油基金)に売却した。同ファンドによる日本の不動産への投資はこれが初めて。

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